Catalystレイヤ3スイッチのIP Baseと IP Serviceライセンスの違い
Cisco Catalystスイッチのレイヤ3(3560-X, 3750-X)製品には、
LAN Base, IP Base, IP Serviceの3種類のライセンスがある。
LAN Baseについてはこちらの記事でまとめた通り、
レイヤ2で提供される機能すべてを盛り込んだ(逆にレイヤ3機能が削ぎ落された)ライセンス。
IP Baseはレイヤ3の基本機能を備えているが、EIGRPスタブやOSPFルーティッドアクセス設計しかできない等ルーティングのデザインに制限が生じる。
IP ServiceはIP Base機能はすべて含み、その他すべてのEnterpriseサービスライセンスの機能を提供している。
IP Baseで実現できる主な機能は以下の通り。
- レイヤ2機能:LAN BASEで提供されるすべての機能。参考
- ルーティング機能:static routing, RIP, EIGRP stub, Protocol Independent Multicast (PIM) stub, OSPF for Routed Access,
- ※OSPFv2とOSPFv3のinstanceは1つでダイナミックに学習するルート数は最大200ルートまで。
- セキュリティ:ACLs, Private VLANs, TrustSec SXP, IEEE 802.1AE (MACsec), device sensor(端末のアトリビュートを収集、RadiusアカウンティングパケットにくるんでCisco ISEに送信する機能)
- 管理機能:Embedded Event Manager (EEM), medianet
IP Serviceのみ対応している(IP Baseでは提供されない)主な機能は以下の通り。
- ルーティング:EIGRPとOSPFのすべての機能、BGP
- IPv6:OSPFv3 and EIGRP for IPv6
- マルチキャスト:PIMルーティングのすべての機能:PIM-SM, PIM-DM,PIM SSM
- 仮想化:VRF-lite
- Web Cache Coordination Protocol (WCCP) , policy-based routing (PRB)
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